デュラン
『ある夜、オレはいつものように、城のけいびに
ついていた…そこにヤツは、現れやがったのさ…
…オレはいっしゅんで、ヤツの魔法の前に敗れ去った…
『…オレは剣術しか能がねえ…オレのオヤジも剣士だった…
その剣が、魔法の前にかくも無力だとすると、オレはこれから、
何を信じて生きていけばいいのか、わからなくなっちまう…
『だが、オレは負けねえ!ヤツを倒す事によって、
オレのオヤジが命をかけた、剣の道が、魔法よりも、
すぐれている事を、しょうめいしてやるんだ!
『…もちろん今のオレの力では、とうてい勝ち目はねえ…
そこでクラスチェンジが必要と考え、国王陛下に
ヒマをもらって、こうしてウェンデルに向かってるわけだ…
デュラン
『いつの日か、必ずアイツを見つけだし、
絶対に勝つ!!
アンジェラ
『…ふうん、たいへんねぇ…
ところで、その魔導師って、ウチの紅蓮の魔導師じゃないの?
デュラン
『!!ヤツを知っているのか!?
アンジェラ
『そりゃそうよ、こう見えても、
私、魔法王国アルテナの王女なのよ!
アンジェラ
『でも、かんちがいしないでね!
私は、これこれこういうワケで、国を追われた身…
あんなヤツ、だいっきらい!!
デュラン
『…そうか、そうだな…スマン…
教えてくれ、あの紅蓮の魔導師は、いったい何者なんだ?
アンジェラ
『…以前は私と同じく、魔法がてんでダメで、
いつも、魔法のセンセイの、ホセに怒られてたのに
ある時、いきなりアルテナ一の魔法使いになっちゃってさあ…
『今じゃ、お母さまの右うでとして、大いばりよ!
王女さまである私を「アンジェラ!」なんて、呼び捨てよ!
あぁん、もう、思い出してもハラがたつわっ!!
デュラン
『…アルテナ一の魔法使いか…
だが、オレもフォルセナ一の剣士だった男の息子、
負けるわけにはいかない…
デュラン
『…オレも、ウェンデルに行くところだから、
いっしょに行こう!まあ、よろしくたのむわ!
デュランが 仲間になった!!
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