風の王国ローラントの王女リースは、
ローラントを守る、アマゾネス軍のリーダーとして、
今日も、山の見回りに出ていた…
リース
『私が、やってみましょう。みんなは見てて!
アマゾネス
「リース様!気をつけて!
アマゾネス
「リース様!しっかり!!今回復します!
リース
『やったあ!
『…やっぱり、モンスターが、以前にくらべて多くなってる…
『それに、風……風が…風が泣いている…
山岳地帯ローラント……
ここに、周囲のガケを自然の城塞として利用した、
難攻不落の城として名高い、ローラント城がある…
さらに、せいえいのアマゾネス軍が守りをかため、
永遠に外敵の侵入を許す事は
あり得ないかのように見えた。しかし…
リース
『さあて、武術のけいこの時間ね…
弟のエリオットを探さなくちゃ…
リース
『お父様、エリオットをご存じありませんか?
ジョスター王
「…わしは目が見えぬが、気配でわかるはずだ…
待っておれ…ふむ…そう遠くへは行ってないようじゃな。
おそらく…城のどこかにおるようだが…
リース
『ほんとにもう、どこ行っちゃったのかしら!
武術のけいこの時間なのに……
「このローラント城は、周囲のガケを利用した城塞と
ガケをわたる強風に守られ、難攻不落の城として
世界的に名高いですじゃ!
「リース様、異常ありません!
「リース様、おはようございます!
「最近、ジョスター国王様は、しきりに風を気にして
おられます。私は、いつもと変わらない
いい風だと思うんですが…
「このローラント山の山頂、『天の頂』に住む
『翼あるものの父』は、乙女にしか心を許しません…
ですから、この国はアマゾネス達が守っているのです…
「エリオット様ですか?
こちらの方には、いらっしゃってませんが…
「エリオット様をお探しになっているんですか?
うばのアルマが、知ってるんじゃないでしょうか?
アルマなら、王の間の右のエリオット様のお部屋にいますよ…
「城の西の山中の、風の回廊と呼ばれる、
強風が吹き抜ける洞窟にはマナストーンが
あるといわれています。
ライザ
「最近、世界各地で戦乱の動きがあると聞きますが、
さすがに、わがローラントに攻め込んでくる、
むぼうな国はないでしょうね!
「おお、王女様、今日の山の見回りでの
ごかつやく、聞きましたぞ!
「亡き女王様の後をつぎ、アマゾネス軍のリーダーを
りっぱにつとめられて、じいは、もう、うれしくて…
うぅぅ…
「ローラント山のふもとには、漁港パロの町があります。
「あたしもおおきくなったら、リース様みたいに、
かっこいい、あまぞねすせんしになるんだ!
「Zzzzz…
「ローラント山の山頂、天の頂に住むといわれる、
『翼あるものの父』は、マナの女神様の使いと、
いわれておるのじゃ…
「うぇーん、エリオット王子が、あたいのおやつ、とったー!
「この部屋には、マナの女神様がまつってあります。
「世界各地にあるマナの女神像においのりすれば、
きろくをほぞんできます。また、お城の地下室にもある
金色の女神像は、HPやMPも回復してくれるんです。
「マナの女神様って、リース様ににてるね…
「ずっと、ここにおりましたが、エリオット様は、
こちらの方にはお見えになっておりません。
「ここは、リース王女と、エリオット王子の
お部屋です。
「あ、すいません、リース様のお部屋のおそうじ、
まだ、終わってないんです…
「エリオット様ですか?
こちらの方には、いらっしゃってませんが…
リース
『ねえ、アルマ!
エリオットを見かけなかった?
アルマ
「おや、あたしゃてっきり、エリオット王子は
リースおじょうさまと、いっしょだと思ってましたよ。
いつもは、おじょうさまの、おそばをはなれようとしないのに…
アルマ
「お妃様が、エリオット様をお産みになって
すぐに亡くなられましたから、あの子にとっては
リース様が、母親みたいなものですからねえ…
風の王国ローラントの王女、リースには
弟のエリオット王子がいる。母である王妃は、
エリオットを産み、その顔を見る事無く亡くなった…
幼いリースの目にうつったのは、
静かに眠る、母の顔と、
新しく生をうけた、自分の弟の顔であった…
国民の全てが、妃の死を悲しむ中、リースは、
一人で聖なる山にのぼり、涙がかれるまで、泣いた…
だが、幼くとも心やさしいリースは、
今もこれからも母の愛を知る事ができない、エリオットのために
母の分までエリオットに愛情をそそごうと、ちかったのだった…
リース
『……お母様……
リース
『エリオット〜!どこにいるの〜!?
(…ぼっちゃん……ぼっちゃん……)
エリオット
「なんだぁ?
(…しーっ!ぼっちゃんは、この城の王子さまだよね?)
(ふふふ、これから、とってもオモシロイ事が始まるよ!)
「じゃーん!私は旅の手品師でーす!
今日は、王子さまに、とっておきの手品をお見せしよう!
はいっ!!
エリオット
「きゃっきゃっ!
「さーて、おつぎは、分身の術〜っ!!
はいっ!!
エリオット
「きゃっきゃっ!
「王子さま、まだまだ、すごい手品があるよ!
ほら、そこに地下室があるだろう?
そこでもっといっぱい見せてあげるよ!さあ、行こう!!
リース
『エリオット〜!どこにいるの〜!?
エリオット
「ねえ!はやく、はやく!てじなっ!!
「まあまあ、そうあわてないで。
私は手品師1ごう、ビルでござ〜い!
「同じく2ごう、ベンでござ〜い!
エリオット
「なんだ、ぶんしんの術じゃなかったのか…
もっと、ちゃんとしたヤツみせてよ!!
ビル
「はいはい、それではとっておきの超大魔術を
ごらんにいれよう…
ベン
「さ、さ、ぼうず、いや王子さま、こちらへ…
エリオット
「?
ビル
「王子さま、王子さまならここがどういう場所か
おわかりかな?
エリオット
「あたりまえだい!ここはねえ、ローラントで
いちばんだいじな、風をコントロールするところさ!
でもねえ、王族のカギがないと、動かせないんだよ!!
ビル
「ほほう、では、その王族のカギとやらで、ちょっとだけ、
風を止めてもらえるかね?とっておきの手品というのは、
あの世から、王子のお母様をよびだす術なんだがね…
ベン
「王子はお母様に、会いたくないのかな?
風があると、お母様も天国からおりてきづらいだろう…
さあ、お母様のために、風を止めてあげようじゃないか…
エリオット
「お、お母様に!?お母様に会えるの!?
で、でも…リースおねえさまが、ぜったい風を
止めちゃだめだって…
ビル
「おお、何と、かわいそうに…、王子はおねえさまに
だまされているんだよ!おねえさまは、この術の事を
知っていて、自分だけ、お母様に会っているのかも!?
エリオット
「…!!そ、そんな!!
「さあ!どうする!?ぼやぼやしていると、
おねえさまに、見つかっちまうぞ!
(リース『…エリオット〜!どこにいるの〜!?)
ビル
「ほら!うわさをすれば…
ベン
「さあ、いそいで、おねえさまにみつかったら、2度と
お母様には会えないよ!!
エリオット
「…う…で、でも…
ビル
「ええーい、このガキ!さっさとしやがれ!!
エリオット
「!?
リース
『エリオット!!
リース
『おまえ達、何者です!?
エリオットをはなしなさい!!
エリオット
「わーん、おねえさま!!
ビル
「ふははは、やったぞ!難攻不落をほこるローラント城も、
この風さえなければ、わがナバール忍者軍の敵ではない!
今ごろ城内には、いっせいに侵攻が、始まっているはずだ!
ベン
「くっくっく、ローラント城は、我々、ナバール盗賊団、
あらため、ナバール王国の城として生まれ変わるのだ!
盗賊団最後の仕事が、城を盗む事だなんて、イカスだろ?
エリオット
「うわーん!
リース
『おのれ!敵国のスパイめ!
ベン
「おっと、そんな事をやっているヒマはあるのかな?
ジョスター国王は今ごろ、見えない目で、どうやって
戦っているのかねえ?
リース
『!!お父様!
エリオット!来るのよ!!
エリオット
「うわーん、おねえさまぁ!!
ビル
「くっくっく、ほーらな、ぼうず。
リースねえさんは、おまえの事なんか
どうでもいいと思ってるんだよ!さあ、こっちに来い!
エリオット
「うそだ!やめろー!おねえさまーっ!
ベン
「だまれ!
ビル
「うはははは…
リース
『あっ! エリオットがいない!
リース
『エリオット!!
リース
『どこにいるの?おねがい、返事をして!!
リース
『あぁ、どうしよう!私のせいだわ!!
リース
『しっかりしてっ!!
「…リース様…も、もうしわけございません…
風が止まり、敵が城内に、眠りの花粉を…
む、無念です…はやく国王のもとへ…
リース
『お父様!!
ジョスター
「……うう、リースか?……ぐほっ…
リース
『お父様っ!しっかり!!
ジョスター
「……はぁはぁ、すまぬリース…
この日が来る事を、風が泣いて知らせてくれていたのに…
マナの変動が…ワシのカンをにぶらせたのかもしれん…
リース
『お父様…
それに、私のせいでエリオット…エリオットが…
ジョスター
『…すでに、城内にはエリオットはいないようだ…
気配が遠のいた…おそらく敵にさらわれたのだろう…
リース、エリオットを…エリオットをたのんだよ……
リース
『お父様!!
リース
『お父様ぁぁぁ!!!
敵の女将軍
「あ〜っはっは…、もえろもえろ!
敵の女将軍
「よーし、敵はほぼ全滅した! いったん、
ナバールに帰り、フレイムカーン様に、ほうこく。
ふたたび軍をひきいて、ここに戻る!たいきゃーく!!
リース
『…風が……
リース
『…今頃になって…風が…戻ったって…
『……エリオット…でも、どこに行けば…
以前、お父様が、困ったときは、聖都ウェンデルの
光の司祭様をたずねなさいと…
『きっと、お導きくださるに違いない…
『…お母様…お父様やみんなをよろしくおねがいします…
『…私は、エリオットを必ず助け出します…
『お母様の、かたみのリボン…どうか見守っていてください…
『……くっ!
ナバール忍者軍のしゅうげきにより、ローラントは滅亡した…
国を失い、最愛の父ジョスター王も失ったリースは、
弟のエリオット王子を探し、今、一人旅立つ…
だが、この時リースは、世界の命運をかけた戦いに
やがて自分が巻き込まれて行く事など、知る由もなかった…
物語は、まだ始まったばかりなのだ…
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